2009年8月9日日曜日

卵−11

「別に体の方は何ともないみたいね、、、何か精神的ショックかしらね」
「優子があんまり美人だから、ショックを受けたのかな?」
「そうかもね」
「え−−?   よく言うなーーー!!」
「フン、 とにかく心臓も脳の方も何もないみたいだけど、一応精密検査をした方がいいわね」
「急いで私のクリニックに運んでいい?」
「ああ、あの病院の前のマンションの1階ね」
「そ!」

「私、3か月だから、あんまり重いものを抱えたくないのよ」
「大丈夫、私一人でも車の中には入れられるから」
「向こうに行けば男手は何人もいるから、大丈夫」
「じゃー、心配ないのなら、料理の途中だし、、、家の中を整理してから追っかけて行くね」


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私は夢を見ていた。
雲海のようなところを一生懸命に走っている。
手足を必死で早く動かそうとするのだが、スローモーションのようにゆっくりゆっくりとしか動かせない。
走っているつもりなんだが、空中を浮いているような感じで、地に足が付いていない。

あ!  後ろから誰か追いかけてくる。
振り返ってみると、、、、、優子だ。
あー、つかまったらまたあの世界に引き戻される、、、!!
必死に速く走ろうとするが、相変わらずゆっくりゆっくりとしか進めない。
進むというより、先へ行けない。

優子がどんどん後ろから迫ってくる。
私の名前を呼びながら。

なんとか、なんとか、なんとか、、、、必死に速く走ろうともがいた。

すると突然に目の前に人が仁王立ちで立っていた。
みると、それは愛子だった。
思わず悲鳴をあげてしまった。
「あーーー」
「あーーー」
「あーーー」
その時、愛子が言った、 Sing! For Me !
「あーーー」
優子が追い付いてくる。
振り返ると、後ろから優子の腕が伸びてきた。
振り返った私の胸に優子の腕が伸びてきて、胸の中に手がめり込んでいった。
そのまま心臓をわし掴みにした。

Crows Stronger Yet !

心臓がギューっと握りつぶされ、破れて血が噴き出していった。

Sing for Me  !

優子の声を聞きながら、最後の悲鳴を上げた。

「あーーー」
 
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卵−10

山頂の展望小屋には鍵もかかっておらず、簡単に中に入ることができたので展望台に登ってみた。
ここから見れば、何か手掛かりが見えるかもしれない。
展望台には石碑が建っていた。
石碑の正面には上下の2か所に分かれて碑文が刻まれていた。

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西暦2050年に地球より100光年のX座Y星がスーパーノバを起こした。
その1000年後、3050年にはその衝撃波が地球を襲ってくることになる。
計算するに、その運命の日、地上の空気、水は全てはぎ取られ、地球は空気も水もない月のような死の星となるであろう。
これは2000年にはすでに予測されており、以来、世界から科学者、技術者の精鋭1000人を集めてミュータント、及びロケット、宇宙基地の開発を行ってきた。
2030年、ほぼ技術的なめどがつき、以来、月の裏側に開発拠点を移し、地球から選ばれし者9000人を集め月の1000人と合わせて、1万人の脳の中をそれぞれのミュータントに移し替えた。
予測通り2050年、スーパーノバが観測された年に、ミュータントの月から宇宙への移動準備が完了し、同時に選ばれし1万人の凍結保存カプセルを月地殻内部のマイナス200度の永久凍土の中に設置し終えた。
選ばれし1万人の冷凍保存処理は全てミュータントが行う事になる。
選ばれし者はミュータントに姿を変え、「死」を超越した存在として地球を離れ、新しい世界を求めて宇宙に出発する。
1万年後、再び月に戻り、月の灰の中から選ばれし者を再び呼び起こすであろう。
地球を捨てた選ばれし者の復活の日となるであろう。
復活の日、灰からよみがえった我らは感謝の涙を流すであろう。
願わくば神よ、その日に我々選ばれし者たちが慈悲を持って裁かれんことを。

西暦2050年2月1日 世界連邦                                 

         *****************:

西暦2100年に人類はついにDNAの細胞自殺の仕組みを突き止め、テロメアの除去に成功した。
さらに、それは老化の仕組みも同時に解決することになった。
しかしこの治療の完成のまえに新太陽の出現により人類のDNAが変質、この技術は過去のものとなってしまった。
新太陽の影響が出始める前に治療を行った僅かのものだけが、永久の生命を得た。
そして2150年以降、人類は胎児を産まず、代わって卵を産むようになった。
なをかつ卵からかえった人間は全て女性であった。
それから20年、女性の男性への性転換治療研究を続けるが、卵からかえって1週間以内の人間に対しての性転換しかできず、しかも、奇形の男性にしかならなかった。
ここに2200年、人類は男性を種の保存用の「子供を産む機械の部品」としてのみ、継続して卵からかえった直後の女性に対しての治療で特定数のみ製造、保存、飼育し研究を続けることとした。
2200年制定の「子供を産む機械に関する法」を記念して、ここに石碑を建てる。
また、生命の永久化については2180年に至りようやく成人前後の若い女性に限るが、治療方法が完成した。

西暦2200年2月1日 世界連邦。

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死から逃れるため、死のない世界を目指して、「死」を超越したミュータントに姿を変えて地球を旅立って行った人類が2050年にいたのか。
そして死のない世界を作ろうとしてその途中である、今の人類がある、ということか。
今の人類にとっては、「死」のない世界が永遠に続く事が望みなのか。
だから、生活のあらゆる局面で「し」を捨てているのか、、、、、なるほど。

石碑の裏側に回ってみた。
裏面にも碑文が刻んであった。
どうも日本語ではない。
ロゼッタストーンみたいだな、と思いつつなんとなく眺めてみた。

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We,Guilty Being, Made Our Selves.
Our Selves Come Out Into Universe For Eternal Life Now.
They Shall Return Here 10,000 Years After To Rise Out Us From Ashes.
We Shall Rise Up With The Tear On That Day.
We,Guilty Being ,Shall Be Judged On That Day When We Rise Up From Ashes.
Our Load, Grant Us.
Our Gentle Lord Have Mercy On Us.
AMEN.

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どうも英語みたいだけど、正しいのかな?
なんか怪しげな感じだな、−−。
何が書いてあるのか全然わからん。
最後の言葉は、「エイメン」かな?
どういう意味だろ?  分からん。
前にRを付ければ「ラーメン」だ。
家に帰ってラーメンを食いたい。

英語なんて I am a boy とか、 This is a pen しか分からんものなー。
金髪の女性とのデートで I am a boy とか、 This is a pen なんて、言う訳ねーだろ!
5億円の予算要求の調査報告書に I am a boy とか、 This is a pen なんて、書く訳ねーだろ!
日本の英語教育の連中なんて、バッカみたい。
日本語を知らなさ過ぎるよ。

それに英語が得意とか云うキャリアウーマンだか、女性起業家だとかいう連中のあの高慢な態度も嫌だねー。
日本語をよく知らなくて、日本の文化もよく知らないくせに、日常の英会話ができるというだけで俺のような英語全然ダメと云う男を見下した傲慢な態度は、、、、嫌な連中だよ。
自分より30cm以上背の高い白人にいつもベターとくっついてさ、、、。
俺なんかが挨拶しても横向いて気がつかないふりをするもんなーー。

悲しい気分になりながら石碑に寄りかかると、、、グラッと揺れて向こう側に倒れてしまった。
「アレッ?  固定してないの?」
倒れるとともに石碑は幾つかに割れて、同時に割れ目から白い煙がもくもくと立ち昇り始めた。
すぐにあたり一面が真っ白い煙に覆われ、どこからか音楽が聞こえてくるような、こないような、、、、耳がふさがれているような気分だった。
煙にむせんでいるうちにだんだん気が遠くなっていった。

ふと気がつくと、見慣れた光景、2階の書斎の机に伏せていた。
「あ!  夢か。  いつのまにか眠ってしまったのか」
1階から妻が呼ぶ声が聞こえた。
「まさちゃん、ラーメンができたよーー。  ついでに私が使ってたパソコン持ってきてーー」
よかったーー、「し」がちゃんと付いている。

そこで友人に上げることにしたとかいう、妻が去年まで使っていたパソコンを抱えて1階に降りて行った。
玄関に女性が一人立っていた。
「お友達の優子、パソコンを使ってもらう事にしたの」
あれ、どこかで見たような、、、、思い出せないな、、、。
「ども」

彼女がすかさず「はじめまして、優子です。」
「フン!、、、意外とちっちゃいのね」
 
「フン? 、、、、、、意外とちっちゃいのね?、、、、、」
「あ−−−!!!!      あの女医だ!!!!、、、、、、」

すっと気が遠くなっていった。

「あら! ご主人、失神しちゃったわ」

 

卵−9

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次の日、女医の元を逃げ出して、故岩山に向かう事にする。
同室の愛子が明日から泊まり込みなのと、優子が今日の夕方から出かけ、明日の夕方にならないと帰らないと言ったためである。
病院玄関の前はタクシー乗り場になっているので捕まえるのは楽だが、姿を見られる可能性が高い。
といっても札幌はタクシーの流しは殆どおらず、地下鉄の駅入り口とか大きな病院の出入り口とか大きなスーパーの出入り口にたむろしているのが殆どである。
空車で走っているのを見つけても、手を挙げてもまず止まらない。
そこで、50m程歩いて桑園駅の向かいのJUSCOの正面玄関の前に行くことにした。

タクシーでモイワヤマへ向かおうとするが、運転手から拒否される。
モイワヤマへは行ってはいけないことになっており、もし向かう人がいると、すぐに会社に連絡することになっている、という事だった。
行く先は知らないが、今まであの病院の近くから何人かの男性を乗せたが、みんな途中でパトカーにどこかへ連れて行かれた、とのこと。
「自分は丁度明日が67歳の誕生日で、今日限りで特別養護老人ホームへ入らなければならないので、今日一日だけの事だからあんただけは、助けてあげるよ」と言われた。
「西線の路面電車沿いにジーオンという病院があるから、その前まで連れて行ってあげる」、といわれた。
「タクシーは全部NAVIで捕捉、運航を会社のコンピューターに記録されているから、それとわかる所へ行く訳にはいかないのだよ」。
「病院なら、もしあんたが捕まっても、自分にも言い訳が立つからね」。
「そこから電車のモイワヤマロープウェイ駅まで10分も歩けばつくから」。
「ただし、昼間は山に登らないほうがいいよ、男がうろうろしているとすぐ捕まるからね」。
「暗くなってから登り始めるんだよ」。
「それと、モイワヤマに着いても道路を歩いて行ったら駄目だよ、パトカーが警戒しているし、夜間検問もあるからね」。
「もうひとつ、噂だけど、モイワヤマに迷い込んでいつまでも出られないと、そのうちに「石」になってしまうらしいよ、気を付けてね」。

 「運転手さん、ずいぶん親切だね。それに訛りが無いね。」
「ああ、自分も、多分あんたと同じ運命だったんだよ。」
「丁度、60歳の定年退職であのモイワヤマの途中に家を建てて妻と2人で済むことにしていたんだけれど、竣工してから間もなく2階でパソコンを操作していたら、あの病院の駐車場に落ちてきてね。」
「60歳だったんで最初から「不合格」になって、そこから老人施設に送り込まれたんだけど、こうして運転手として働かせてもらってるわけよ、今日までだけどね。」
「お客さんの身の上はよく分かっているよ。、、、、、着いたよ。気をつけて行きな。」

裏通りをぶらぶら歩きながら、うす暗くなるのを待ってロープウェイ駅へ向かった。
モイワヤマはふもとから立ち入り禁止になっていた。
特別の警備はしていないようで、柵を乗り越えることは容易にできた。
ロープウェイ駅は閉鎖されているようだった。
門を超えて中に入り込み、ロープウェイ下を登っていくことにした。
太陽が沈みつつあり、すっかり薄暗くなっていたが、月の明るさは私の知っている明るさの2倍はあった。
ノートの文字なども普通に読めそうな明るさであった。
    
1時間ほど登ると、登山道らしきものに出くわしたので、そこを行くことにした。
30分ほど歩くと疲れてきたので、道端で腰をおろして休んでいた。

すると下の方から「スタスタスタ」と歩いてくる男がいた。
いったい誰だろかと、ちょっと身構えていると「しがない旅人でございます。お先に」と言って通り過ぎて行った。
なんだい、変な言葉を使って、「しがない」だと、、、、、「し」がない!
そうか、あの病院も「し」がなかった。
職員も、パソコン表示の文字もみんな「し」がない!
しがない、、、しがない、、、しがない、、、、「『死』がない」ということか!!
「死」がないから自分の受診カードも200年近くたっても有効だったのだ。
あの女医も自分の生年月日を聞いても不思議な顔をしなかったのだ。

途中で1人の老人が休んでいた、と思った。
よく見ると、人間ではなく石であった。
あっちにも、、、、こっちにも、、、、人間の形をした石が座っていた。
ここをさまよっても、いつまでも家に帰れずに、そのまま石になってしまったのか、、、、かわいそうに。
しかしここでのんびりと休んでいる訳にはいかない。
すぐに山頂を目指して登り始めた。

卵−8

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外に出てみたいと言ってみた
「なんで出たいの?」
「2個の太陽を見てみたい」
「何で見たいの?」
「見たことないから」
「それから?」
「広い所へ出てみたい」
「なんで広い所へ出たいの?」
「なんか息苦しくって」
「なんか不満があるの?」
「いえ、ありません」
「外へ連れて行ってください」

車の中だけなら、いい、と云う事だった。
ただし、男性の恰好ではまずいので、女装してもらうという事だった。
175cmの女医の服は170cmの私には丁度合いそうだった。

彼女の着付けで、下着から着けさせられた。
「どう?  気分は?  気持ちいい?   フッフッフッフ。」
とんでもない、とは言えないので、ちょっとうつむいていた。
ブラジャーはさすがにつけなくてもいいという事になってほっとした。
「本当は付けたいでしょ?   フッフッフッフ。」
冗談じゃない!
ワンピースを着せられた。
顔を白く塗りたくられた。
口紅を塗られた。
アイシャドーを付けられた。
そのたびに何かしら、だんだんと人間から彼女のおもちゃに変わっていくように感じた。
「立って見せてごらん」、と言われ立ち上がった。

突然、彼女は私の両耳を引っ張り上げて鼻をくっつけるように顔を寄せてきて言った。
「逃げようと考えないことね。   どうなるかわかってるわね?」
「は、は、、、ハイ。 分かっています!」
「フン!」

「靴はスニーカーでいいよ!」
「車に乗るからおいで!」
「ハイ!」

マンション駐車場から車は出て行った。
助手席からみると、確かに影が全部2重、2方向に伸びている。
僅かに上の方を除くと、あまりまぶしいというほどではない橙色の太陽と真っ青に見えるぎらぎらとまぶしい太陽が合わせて2個見える。
街の景色は見慣れたものと変わらない様に見えた。
ただ、男性の歩く姿が全く見えない。
女性もみんな若い。しかも私より背が高い人ばかりである。
スタイルのいい、美人ばかりである。
優子の横顔をまじまじと見た。
彼女たちより一段美人顔なので、どういう訳かホッとした。
「どう? 私の方がきれい?」
「え?」  どうしてわかるのだろう。
「フッフ。  心の中をどうして見られているか、と思ったの?」
「こんなきれいな人達の相手をしているだけなのは楽しいけれど、、、、家に帰りたいなーー」
「おうちに帰りたいの?」
「うん」
「君のおうちは、私のマンションなの、間違えないでね」
「はい」

桑園駅の前を通りそのままJACOSの前を通り、はんこ屋の通りを左折、京王プラザホテルを通り、盤珪ソバ屋の前の通りを右折した。
ヨドバシカメラの表玄関の前を通り紀伊国屋書店の手前を右折、TWO−TOPの前で車を止めた。
「ちょっとここで待ってなさい」といって彼女は店の中に入って行った。
10分程して大きな荷物を持って出てきた。
後ろの座席にそれを放り込んだ。
「何買ったんですか?」
「24inchのディスプレイ。1万5千円だった。今度お友達からパソコンをもらうの。それ用よ」
「あ、安い。僕も欲しい」
「フン、  おうちに帰りたいの?」
「ハイ」
「あきらめなさい」
「はい」

そのままマンションに戻った。
ディスプレイは私が運ばされた。
だから、スニーカーなのか。

卵−7

この章は最も書きたい部分であるが、現在の日本の且事情に鑑みると、犯罪とみなされる恐れがあるので、極めて簡略に表現するにとどめる。

後ろの穴から入れられて後ろの壁を裏からこすられるとどうだとか、それが長い奴だと子宮を裏側から突っつくことになりどうだとか、壁の後ろをこすられるのと前をこすられるのとどう違うかとか、入口近くと億の方とどうだとか、子宮口の上と下でどう違うかとか、ラビアを舐められるのと撫でられるのと引っ張られるのとどう違うかとか、恥骨の上を抑えられながら出し入れされるとどうだとか、前と後ろの穴を同時に出し入れされる時、同時に出し入れされるのと互い違いに出し入れされるのとどう違うかとか、乳首を撫でられるのと引っ張られるのとかまれるのとどう違うかとか、足を閉じてやるのと開いてやるのでどう違うかとか、、、、書いてみたい事はいろいろあるのだが、それをやると今の日本では犯罪と判断される恐れがあるので、止めておく。

ま、2人の女性から愛のおもちゃにされながら、1週間ほどたった。
その途中でいろいろと聞かされることがあった。

2030年頃から生体脳とロボットとを結合する開発が行われ、2050年頃には完成していたらしいということ。
脳の機構そのものをコンピュータープログラムで擬似的に構成する技術が同じ頃に完成していたらしい事。
形状記憶の液体金属の技術が、これも同じ頃に完成していた事。
そしてなにより、月の裏側に高級基地作られ、その頃から大量のロケットがその基地に運び込まれていた事や、数千人規模で月基地に移住した人達がいた事。
ところが2050年以降、その月基地がもぬけの殻になり、移住した人たちがどこかへ行ってしまった事などを教えられた。

そして何より驚いたのが、今現在、つまり西暦2200年には太陽が2個あるという事だった。
古くからの太陽は2050年以降は急速に光を落とし、黒点はほとんど見られなくなり、フレアもほとんど見られなくなってしまったらしい。
表面温度もかつての7000度から今現在は4000度程度まで落ちているらしい。
従って真っ白い明るい太陽ではなくオレンジ色のまるで夕陽のような太陽が照らすようになった。
この頃から地球は急速に冷え始めた。

一方、2100年頃から太陽の位置から10度程離れた位置に明るく輝く星が見え始め、10年頃にはかつての太陽と同じくらいの明るさになった星がある。
色は元気だったころの太陽よりさらに温度が高く、青白くさえ見えるらしい。

場所は地球から100光年ほどの距離にあると思われていた。
そしてこの頃から人類のDNAに異常が次々に生まれるようになった。
一番大きな変化は、それまでも正常な状態ではなかったY染色体が突然消えてしまった事である。
つまり、染色体で「男性」を識別することができなくなり、DNA上では人類は全て女性となってしまったのである。
同じ頃、女性が妊娠をしなくなった。
男性との性交渉で妊娠することが無くなったのである。
男性の精子の異常は既に2000年頃から言われており、2008年のWHOによる北欧、イギリス、ドイツ、日本の成人男性の精子の調査報告では、北欧では50%、ドイツ、イギリス日本では30%の成人男性に精子の異常が発見され、かつ妊娠不能中での精子異常は北欧で30%、その他で20%に達していた。
当時のWHOの予測では2030年頃には北欧諸国で80%、イギリス、ドイツ、日本では50%の成人男性が妊娠不能なほどの精子異常な状態になると思われていた。

そして、2140年頃から男性の不妊化と並行して女性が卵をうみだしたのである。
最初は1年に一度、鶏の卵くらいの大きさのものを一部の女性がポロリと産み落としていたのであるが、数年もたつと殆ど全員の女性が、年に一度卵を産むようになった。
それも無性生殖であった。
しかも産み落とされた卵は3カ月ほどで孵化したが、生まれてくるのは全員、女性であった。
つまり、女性が無性生殖で女性を産み続けるという連鎖反応が確定したのである。
孵化した後3カ月程は保育器の中でないと育たなかった。

なんとかして女性から男性への性転換治療を開発しようとしたのであるが、孵化してから1週間以内なら性転換はできるものの、陰茎と精嚢に親指ほどの体がくっついている奇形しか生まれなかった。
しかも染色体にはY染色体は現れるものの、殆ど機能的にはないに等しい状態であった。

病院の掲示板で見たのは、それらの結果、人類が出した結論の一部であったのだ。

また、その謎はモイワヤマ山頂に行けば分かるらしいが、誰も言ったものはいないという事であった。

2009年8月8日土曜日

卵−6

一人の看護婦が、殆ど放心状態の私に顔を寄せて、両手で両方のほほをつねりながら、「頑張ったね!」と優しく微笑んだ。
「うん」とうなずいてしまった。
馬鹿! 馬鹿! 馬鹿!  何が「うん」だ!
お前、男だろ!
若い女の子に凌辱されて「うん」だと!
とにかく、消えてしまいたかった。

「先生、揃っています」
「じゃ、始めて」
看護婦がマスクつきの携帯用ボンベを持ってきた。
私の顔にマスクを当て、ボンベのバルブを開けた。
「はい、大きく息を吸って」
「吐いて」
「吸ってー」
「吐いてー」
、、、、5回くらいまでは覚えているが、そのあとは何も覚えていない。

「先生、OKです」
「それじゃーね、みんなで廃棄用トランクに詰めて」
「廃棄委託先はあのクリニックね」
「配達先も同じよ」
「詰め終わったらすぐに配達に回すのよ」

女医はそこで電話をかけた。
相手はこの病院の向かいにある、自分の経営するくりにっくである。
「あ、優子だけど、30分程で病院からトランクが届くから、届いたらすくに15回の優子の部屋に入れておいてね」
「部屋のカギはしっかりかけておいてね」

優子はちらっと壁にかかっている時計を見た。
「あと20分るわね、患者はいるの?」
「3人いますけど、1番と2番と7番なので先生はこれで終わりです」
「あそう、もうちょっとここにいようか」
「先生、聞いてもいいですか?」
「どうぞ」
「先生のクリニック、この病院と同じくらいに古いって聞いたんですけど」
「それほどでもないわ、この病院ができたのは2000年だけど、私がこの病院に勤め始めたのは2012年からなのね」
「当時この病院の周りに調剤薬局が4件あってね、その内の1軒が、2014年にイオンの1階に移転、あの場所が空き家になったのね」
「お父さんがその跡を買いとってクリニックを開いたのね」
「その2年後からかけもちを始めたのよ」

「じゃー先生はもう220歳くらいなんですか?」
「丁度ね、でも血液年齢は30歳よ」
「あなたはいくつなの?」

「私は卵からかえって22歳です」
「そうかー、貴女の年齢だと、卵からかえるのよね」
「自分たちの頃はね、胎児の恰好で生まれてくるのよ。2.5kg〜3kgあったのよ」
「生まれる方も楽ではないけど、産む方はもっと大変で、1日がかりで産道や膣を20cm近く押し広げて生まれてくるのよ」
「うわー、痛そう」
「それでち宮や膣が裂けて大出血で死ぬお母さんもいたのよ」
「かわいそう」

「今はいいわねー、1年に1回だけ、卵が出てきて、、。それも自動的にね」
「自分たちの頃はねー、男が膣の中で射精して、その中の精子の1匹が卵と結合、『受精』ということになったの」
「あんまり古い事なんで、学校では教えなかったと思うけど、いまは男は必要ないものね?」
「そうです、、、楽しみの道具の使い道だけね」
「古くなったら生ゴミで捨てるもの」

「そろそろ引き上げようか」
「お疲れさまでした」

優子が病院を出てクリニックに到着したのは午後4時であった。
クリニック入り口で受付の女性に聞いた。
「荷物届いた?」
「はい、 お部屋に運び入れてあります」
「いいわ、明日は休みだったわね、、、、じゃー、これから超多忙だから、連絡厳禁よ」

部屋に入ると、さっそくトランクを開いた。
中に私が眠っていた。
優子は部屋に貼ってある予定表を見た。
同じ病院の病棟看護婦の愛子の予定表であった。
「今日は夕方5時空けで、明日1日は休みか、じゃー2人で楽しもう」

卵−5

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診察室は1番から7番まで廊下の片側に並んでいた。
反対側は検査室や受付、その他なんやかやと病院関係の専門の部屋らしきのが並んでいた。
廊下に水飲み器があったので、そこで水を2杯ほど飲んだ。
浄水器の上に「ここでうがいをしないでください」と張り紙があったので、仕方なく飲んだのである。

廊下にはベンチ式の柔らかいシートが3列並んでいた。
患者は初老の男性が数人、座って待っているだけであった。
何かしら、自分が老人扱いされているようで、はたまた、なんでここで診察を待たなければならないのか、分からなかった。
確かに診察券は持っているよ、それは先月、新型インフルエンザをうつされて受診したもの。
何か、悪い事でもしたのかなーー?

それにしても「どうでもいい科」はないだろう、呼ばれたら最初に抗議してやる。

ベンチシートで待っている時に、看護婦が薄い透明ホルダーを抱えてやってきた。
「先に尿検査と血液検査を済ませなさい」と言われた。
どうも口のきき方が命令口調で、気になるなー。
採尿室は廊下を左に曲がったすぐ目の前にある事は、ここへ来る時に見てわかっていた。
採血室は診察室の向かい側で、中に入って入口左の受付機に診療カードを差し込むと受付手続きが行われ、自動プリントで出てきた受付シートを受取、室内のベンチシートに腰掛けて待った。
5分ほどすると名前が呼ばれ、「3本採決になります、本人確認のため、自分の名前を言ってください」といわれた。
マスクをしているので眼だけしか見えないが、眼だけみていると、たいていの女性は魅惑的だと思いつつ、採血室を出た。

30分ほど待っていると、名前が呼ばれたので、5番診察室に入った。
若い女医だった。
あ! すっごい美人!
こんな美人なら何でも許しちゃう!
さんざん待たされたことも、「どうでもいい科」のネーミングの事も担当の女医の顔を見た瞬間に全部忘れてしまった。

「血液検査では特に異常はないようですね」
「血液での年齢は30歳ですか、、、、生年月日は西暦1980年か、、、、、」
「今までにどこかの病院か医療機関にかかっていましたか?」

「先月、新型院インフルエンザでこの病院の内科にかかりましたが、、、さっき見たら『内科』がないんですけど、、」
「ちょっとまってね、、、」
机の上のパソコンを何やら操作していた。
「前回の診察日は、、、、2009年6月ですか?」
「そうです」

「ではちょっと体の検査を行いますので、服を脱いでください、、、、、全部ね。」
「え?  全部?」
「そう、ゼーーンブ脱いで素っ裸になったら、そのベッドに寝てくださいね」
そこには産婦人科でよく使う大の字に開いて手足を縛る、例のいすが置かれていた。

どこからやってきたのか、看護婦が5人ほど、にこにこしながら様子を眺めていた。
恥ずかしさで顔がカーッと熱くなっているのが分かった。
ようやく、ゆっくりゆっくり、、、あられもない恰好でベッドに寝るとすかさず4人の看護婦が私の両手両脚をベッドに、しばりつけ固定、一人はすばやく事務的に私の陰茎に袋をかぶせ、袋の口をテープで張り付けた。
なぜ5人なのか、、、ここでわかった。

なんだ、仕事なのか。
てっきり他の診察室から興味本位で見物に来たのだと思ったからびっくりしたが、、、仕事なら別に恥ずかしがることもなかったのに、一人合点で馬鹿を見た。
まだ5人がにこにこしながら見ているが、、、、、まあ、どうでもいいか。
「どうでもいいか???」
「この診療科の名前ではないか!」

女医が椅子に座ったまま私の股を覗き込んで、「フン!、、、意外とちっちゃいのね。 じゃー始めて」
「フン」はないだろ!  「フン」は!!

「はい」と言って一人の看護婦がいきなり私のグランスを左手の親指と人差し指でつまみ上げ、右手で陰茎をこすり始めた。
すぐに左手を放し右手だけでグランスを撫でまわしたり、こすったりしている。
「あっ、、、あっ、、、あっ、、、」腰がそのたびに浮き上がった。
2,3分ほどたったであろうか、3回ほど「あっあっあっ」と連続して声が出た瞬間、腰が強く浮き上がり、体全体が硬直した。

「15cm、15mlです」
「あらー、足りないわねー」
「そうですね、20cmに20mlが合格最低ラインですから」

「1回目で不合格だけど、一応2回目も5分後にやって」
「はい」

何のことかわからず、ベッドの上で、恥ずかしさで人格が崩壊しつつあるのを感じながら、ぐったりしていた。
陰茎に被せられた袋はいつのまにか取り外されていた。
さっき、射精の量の事を言っていたから、はずして計ったのだろう。
それにしても、何も言わずにいきなりだぞ、いきなり、、、おもちゃにしやがって、、、、悔しい!!。
なんだか狂いそうだ。

看護婦が4人交代で温めた濡れタオルで又間や生殖器を丁寧に優しく繰り返し拭いてくれていた。
残った一人がまたビニール袋をかぶせた。
今度は別の一人がいきなり先回と同じような事をやり始めた。
先の看護婦のように事務的にせっせとやるのではなく、ずっと優しく巧みな指さばきだったので、たちまち体をそっくり返して行ってしまった。
「凌辱」されるというのは、こんな事なのか。
もう、体から 気力も力も全部失せてしまい、消えてしまいたい気分だった。

「15cm、10mlです」
「あらー、やっぱり全然足りないわねー」
「そうですね、2回目の最低限は15mlですからね」
「仕方ない、処分ですね」
「はい、手続きをやっておきます」

何の手続き?
「処分」って何?
もう女医に聞こうとする気力もうせてしまっていた。
自問自答するだけであった。

2009年8月7日金曜日

卵−4

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駐車場から、見覚えのあるところだと思い、建物の上の方を見上げると「札幌 立病院」という文字が見えた。
「市」がないね、と思った。
ポケットを探り財布と小銭入れがある事を確かめ、駐車場から病院内に入る。
とりあえず売店でおにぎりを買って食べてから、家に帰ろうと思った。
入口をはいってすぐ右の通路を10m程行った右側に売店はいつもの通りあった。
そこで100円の焼きたらこと梅のおにぎりを1個づつ,80円の250ml袋入りレモン飲料を買った。
店員の女性がお金を受け取る時に、私の股間をじっと見つめて、「随分小さそうね」と言った。

何!、、、人の股間を見つめて「小さそうね」とは何事だ!  とびっくり、同時に腹が立ってきた。
ムッとしつつ店員を無視、売店横の通路、窓際に3個並んだテーブル席には誰もいなかったので、一番手前の席に腰掛けて食事をとった。
「確かに小さいよ、忘年会で伊東へ行った時の大浴場でみた、斎藤の奴に比べると、半分程しかなかったものなー。」
「あいつのはでかかったなー、自慢げにぶらぶら揺らしながら浴場の中を歩き回っていやがって。」
「でもね、他人に向かって何もそこまで言わなくても、、、、」
それでも妻は毎晩、「ステキだったわ」と言ってくれてるし、、、、「あ!  あの店員の胸の名札、「斎藤」だった。」
「チクショー、クレームの投書をしてやる。」
食べ終わると、ゴミはテーブル席の横に置いてある分別ゴミBOXに入れた、紳士である事を自らと神様に見せるために。

売店の横を通り、待合室を横切って、一番奥の通路を左折、すぐ左側の壁のところへ行った。
そこには病院のコンセプトが大きく張り出してあり、市民への由緒正しい健康の秘訣が張りだされてあり、並んでクレームの内容と病院の対処が「情報開示」のタイトルでずらりと、10個位掲げられている。
、、、はずだが、、、、、無い!
あるのは、、、、「卵の正しい産み方」?    「男の正しい飼育の仕方」?     「用済み男の正しい分別廃棄の仕方」?   、、、、何だ!!!
後ろのインターネット検索用パソコンの並んでいるテーブルを見ると、、、、あった、クレーム受付BOXが。
 そこへ近寄ってみると、使用説明があった。
1. 受診カードを挿入せよ。
2. 指定パソコンから内容を入力せよ。
3、 受診カードを取り出せ。

とあった。
そこで財布から病院の受診カードを差し込んだ。
横の1台のパソコンの電源が入ったようで、画面に自分の氏名が表示され、暗証番号の入力を求めていた。
暗証番号を入力すると、「あなたは未だ受付を済ませていません。先に受付を済ませなさい」と表示された。
なんだか偉そうなパソコンだなーと思いつつ、病院出入口のすぐ横にある受診受付機の所まで戻り、受付を行う。

受付機の画面にメッセージが表示された。
いつもの、内科・XX医師 予約時間YYになります、というメッセージとはちょっと違うようだ。
「あなたは190年間、サボっていた。よって、「どうでもいい科・5番」にすぐに行きなさい」

なに?  190年間サボっていただと?  どうでもいい科?  「行きなさい」、だと?   
そこで改めて周りを見渡してみると、まず、病院の中に殆ど男の姿が見えない。
「殆ど」というのは、病院の前にはガードマンが5人程いたな、、、あれはみんな男、、、、老人ばかりだ。
ずらりと並んだタクシーの運転手は、女性らしきのも半分くらいはいたが、残りは定番の男の老人ばかりだった。

「診療科目」の掲示板を見ると、「どうでもいい科」と「どうでもよくない科」の2つしかない。
え?  「診療科目」だよ。
内科とか外科とか、胃腸科とか、眼科とか、、、何にもないじゃないか。
「診療科目」、「診療科目」、「診療科目」、、、、、どこを見渡しても、、、、無い!

さっきは気がつかなかったが、待合室奥の天井から下がっている行く先表示板によると、2階のエレベーターよりの通路に「どうでもいい科」があった。

2009年8月5日水曜日

卵−3

 あるサラリーマン、専業主婦の妻と2人での学生時代からのアパート暮らし。

今度、1軒屋を借りることにした。
経緯は、妻と2人でモイワヤマへハイキングに出かける途中で、ちょっと立ち寄ったコンビニの前の電柱に不動産屋の張り紙を見たことによる。
新築・1軒屋 5LDK建物50坪・土地200坪、月7万円、車庫2台分、敷金礼金なし、水回り改装済み。
さっそく、その不動産屋に携帯で電話してみると、まだ誰も申し込んでいないという事なので、ハイキングを中止して2人で物件を見に行くことにした。

その1軒屋と云うのは、中年の一家が6年前に建てて住んでいたが、新築草々ご主人がある日突然いなくなり、今度死亡認定されることになったので、その妻が実家に帰ることにしたためだとの事であった。
2階建てで、車庫は庭にあり、通路で母屋とつながっていた。
家主は既に引っ越してしまっており、家の中はガランとしていた。
必要最低限の照明器具やカーテンなどはそのまま残されており、家電製品や寝具、居室調度品、台所器具などを搬入すればよい様になっていた。
家主の確認をとるための審査があるという事で、妻が書類を揃えて不動産屋に持参、確認でき次第引っ越すことにした。

********************************

引っ越して3ヶ月目、生活は非常に快適であった。
土曜日の朝、2階の書斎でパソコンをいつものように操作していた。
自然食品のサイトのHPをあれこれ検索していると、卵を販売しているという、ある頁に興味をひかれた。

「最新ニュース : ついに今年2150年、卵から孵化した女性を男性に性転換するDNA操作が成功しました」というものであった。
「ついては、卵から孵化させ、すぐに船転換手術を行い成人にまで飼育した男性20個をお好みのタイプをとり混ぜてパックし、を飼育ケース、1年間の飼育肥料付きで、送料込1万円」
「タイプについては詳細頁を参照してください」
え? 今は西暦2009年のはず、このHPの作者はまたいい加減な更新をして、随分と危ないHPだな、すぐに出よう。
 そこで画面の右下に卵のマークに「出る」と表示されたボタンをクリックした、さっさと危ないHPから元の検索画面に戻るつもりで。
所が、クリックした途端にディスプレイから突然に白い煙が立ち上り、あと言う間に部屋っ全体に広がっていしまった。

煙の向こうの方から「ドッチラケーー」という言葉が聞こえてきた。
急いで煙りを部屋の外に追い出そうと、立ちあがって窓を開けにかかるのだが、宙を歩いているようで、窓のところに行きつかない。
もがきながら、閉まっているはずの窓に手をかけようとしたとたん、そこに窓は無く、外に転げ落ちてしまった。

**********************************************

「しまったー」、、、心は真っ青になった。
何しろ上下左右が全然わからない状態であるから、これはきっと大けがをするか、ひょっとして首の骨を折ったりして死んでしまうかもしれないと思いつつ、手足をばたつかせて何かにつかまろうとしていた。
が、、、いつまでたっても地面にぶつからない。
なんだか空中を遊泳しているような気分であった。

どのくらい時間がたったであろうか、1秒か、1分か、はたまた1時間か、1日か、、、、。
スーッと視界が開けてくると、野原のようなところに立っていた。
いや、野原ではない、どこかの駐車場だ。

 

2009年8月2日日曜日

卵−2

そんな中、卵からかえったばかりの人間の雛に対する性転換実験がくりかえされていた。
卵をそのまま孵化させた女性は、順調に育ち6年後には小学生、15年後には中学を卒業し、高校生になると同時に社会人としての成人としてとうろくされた。
平均身長も170cm、体重も50kg。
女性として孵化させる卵は、人口の減少を止める程度の数に限られ、残りは全て男性化の実験のために使われていた。
また、ごく少量が食用として高級レストランなどに供給されてもいた。

男性化の実験は思うようには進まず、ひとまずX染色体の一つをY染色体に変えることには恒常的には成功していたが、何故か、身体の成長が卵からかえった後、殆ど止まってしまったままなのである。
形もかなり歪なものだった。
長さ15〜20cm、直径3〜4cmの陰茎に直径4cm位の睾丸を2個収めた袋が、目立った外観であった。
頭や手足は一応くっついてはいるが、いずれも2cmくらいの直径と、4cm程度の長さのものが付いているだけで、歩きまわることは殆どできなかった。

陰茎部分を刺激すると、むくむくと大きく固くなり、やがて射精に至る。
射精される精子は、一応元気な状態であるが、性染色体は全てXであり、Y染色体は作られなかった。
つまり、遺伝子操作種子と同じく、男性染色体は、染色体操作した、その1代限りの効果しかなかった。

従って、出産は国策産業化しており、女性は18歳から40歳まで毎年1個ずつ卵を産むように、法令化されていた。
一般的な一人の女性が生涯で産む卵は22個程度と決められていた。
受精後3カ月程度で卵を産むようになり、3カ月程度で孵化し、3カ月程度人口保育器で育てられた。
卵を産む作業は、駅の近くに設けられている孵化工場出張所で、1人30分程度で行われ、孵化工場へ搬送されていた。

これら一連の処理工程については「子供を産む道具にかんする法」で女性の役割や行動規範が規定されていた。
一方、男性については、「子供を産む道具の維持に関する部品の取り扱いを規定する法」で使用方法、保存方法、廃棄方法について定められていた。
男性は、女性の維持のための消耗品として規定されていたのである。
その意味では牛や豚の方が高級とされ、ペットの猫や犬よりも生き物としての扱いは粗雑であった。

孵化後1週間以内に性転換操作が行われないと、男性化はできなかった。
男性転換された人間は、寿命は30年程度はあったが、実際には工場で成人化させられて女性に供給された後は1、2年程度で寿命が尽きてしまう者が多かった。

それは、勃起した場合、心臓に負担がかかり、射精時に心臓が痙攣する事が多く、弱い男はその時の1回限りかせいぜいで数回程度の射精で死んでしまうし、強い男もせいぜいで50回程度しか心臓が持たなかった。
女性が妊娠のための他、快楽のために男性を使用すると、男性の負担が大きく、どんなに強い男でも1か月も女性から連続して使用されると役目を終えて死んでしまった。

このような社会に2010年からタイムスリップした男の冒険物語である。

2009年8月1日土曜日

卵−1

 究極には有性生殖による細胞分裂によらない分離増殖がいいのであろうが、過渡的段階として卵で出産するのも、よい。
その時には、ブロイラーの如く無性生殖が行われ、ブロイラーと違って卵が雛に孵るという、遺伝子操作もよい。
男性はいらなくなってしまう。

西暦2200年頃の地上はこんな風になっているかもしれない。

20世紀、地上の至る所に人間が蔓延り、その総人口は70億から80億人と言われていた。
人間の次に多い動物は、人間に飼われている牛で、総数は約1億頭と言われていた。
人間は「道具を使う」という点で地球上の最強の動物である。
明らかに地球の動物の歴史で、絶滅直前の種と同じ状況、経過をたどっていた。

 2150年のある日、人間の女性が「卵」を産んだ。
そのニュースは世界中を飛び回り、その女性は一躍、世界でもっとも有名、世界で最も重要な人と呼ばれるようになった。
ところが、1年もたたずして卵を産む女性が次々と現れ、やがて20年もたたずに、殆どの女性は卵を産むようになってしまった。
しかも卵から孵化する赤ん坊は何れも全て女性ばかりであった。

ある意味、これは人類にとって好都合と思われた。
というのは、西暦2010年を境にして先進各国の男性のY染色体の劣化が著しく、男性はかろうじて肉体的奇形を発現せずにいるような有様であった。
加えて男性の精子も、特に先進国では2020年ころには80%の男性で妊娠させることが困難な奇形や弱わ弱わしい状態、また全体の50%は精子としての機能が全く持たない、精子を持たない射精しかできない男性となっていたからである。
先進各国では社会制度を変え、精子BANK、卵子BANK庁の設立と、出産時の全ての国民のDNA登録、及び頭蓋骨の内側にICチップをはめ込む手術の義務化によって、かろうじて人類社会を維持している状態であった。
先進各国と後発国との間ではその為の軋轢も生まれていた。

そこで女性が卵を産むようになり、しかも孵化した人間が全て女性であることから、まず考えられたのが無性生殖という事と、孵化した女性の人間をどうやって男性化するかという事だった。

 

2009年7月23日木曜日

ある愛の詩 LoveStory

愛するとは、決して後悔しない事。
   原大輔さんの歌を聞いて。

 
海よりも深い、海よりも広い、
愛の意味を、貴女が教えてくれた。
私は貴女のために生き、
貴女は私のために生きた。


出会ったその場所で、
出会ったその時に、
貴女は私の、むなしかった
心に光を与えた。
光を与えた。


どんな愛よりも、どんな時も超えて、
貴女の愛は私を包む。
私は貴女のために生き、
貴女は私のために生きた。
今も貴女は心の中に、
生きている。


どこにいてもあなたと共に。
どこにいても私はあなたと共に。
愛はいつも二人の心に
永遠に生る。


たとえ、この世が燃え尽きようとも、
あなたはいつもそこにいる。
私はいつもあなたと共に。
あなたと共に。

2009年7月20日月曜日

水色のワルツ

水色のワルツ
 
君に逢う嬉しさの 胸に深く

水色のハンカチを ひそめる ときめきが

いつのまにか 抱きよせながら

嬉しさの涙を ぬぐいたいのさ。
 
月影の細道を 歩きながら

水色のハンカチに 包んだ ときめきを

いつのまにか い抱きあいつつ

心の窓を開けて 月のかなたへ。
 
 

2009年7月18日土曜日

"Million crimson roses" to ALLA PUGACHEVA

"Million crimson roses" to ALLA PUGACHEVA

A poor young Artist lived in a small town.
This is a recollections of one day in June of the poor young Artist.
Once upon a time, he fell into love to a dancer who came to the town.
Some days after, she will leaves the town and go to the dance-team of a city.

He thought to present to her million crimson roses for her recollections.
He thought to present to her million crimson roses for his recollections.
He thought to present to her million crimson roses through the window she can see.

Who planted these Million crimson roses through the window she can see.
Who is in love for real.
As if it was covered in the blood which spouts and comes out of the heart.

He sold his shelter.
He sold his paintings.
He sold his everything,
and bought crimson roses of the whole surface of a hill for it from the florist in the town.

The day the dancer leaves,she woke up ,and gazing million crimson roses through the window she can see.
She was seeing  the last present of separation which the artist sent.

Dancer's recollections is the million crimson roses which covered the ground.
Artist's recollections is her smiling face.
Her smiling face did not disappear to his heart forever.

百万本のバラ−−加藤登紀子へ

6月のある日の物語。

一人の売れない絵描きの、6月のある日の思い出。
街にやってきた一人の踊り子に恋をした。
互いに思いは募り燃え上がる。
しかし彼には彼女を養う力は無い。
彼女はやがて大きな町の一座に旅立つことに。
 
彼は思った、最後に彼女の笑顔を見たい。
そうだ、花をプレゼントしよう。
純愛の証し、深紅のバラを贈ろう。
街中の赤いバラを全部、貴女にあげよう。
百万万本の真っ赤なバラで大地を覆い尽くそう。
彼女が窓から見る大地を覆い尽くそう。
まるで彼の破れた心臓から噴き出る血に染まったかのように。
 
踊り子が旅立つその日、
窓から見る大地は深紅のバラで覆いかぶさっていた。
一晩で窓から見る大地が深紅のバラで覆いつくされていた。
目覚めた踊り子は立ち尽くして窓から百万本のバラで覆われた大地を見つめていた。
絵描きが送った最後のお別れのプレゼントを見ていた。


踊り子の思い出は、百万本の深紅のバラで覆われた大地。
絵描きの思い出は、踊り子の笑顔。
全てをはたいて彼は唯一の思い出を得た、何時までも心に消えない、踊り子の笑顔。

2009年7月11日土曜日

9

 その時、モニターDに「MINEにIUOOから連絡が入っている」との表示が点滅した。
MINEはヘッドバンドに手を伸ばし、通話スイッチを押した。
個人間の通信はまだ携帯電話形式であるが、機器はヘッドバンドに似たリングを頭にはめて行っていた。
相手からの音声は、ヘッドバンドの耳に近い所で骨伝導で行っていた。
従って周囲の雑音に邪魔されず、なをかつ音声が外に漏れることもなかった。
自分の話す声は実験的に2つの方法で同時に行われていた。
1つはヘッドバンドの端につけられた小型マイクにより音声を拾う形式、もう一つはヘッドバンド内に仕掛けられたアンテナで、頭部の中の脳波を拾って、それを相手に送信するもの。

連絡の内容は、「監視を続けていた恒星Zが超新星爆発をした」とのことだった。
100光年先と云う事は、つまり爆発してから既に100年たっているという事である。

 100光年先にある惑星Zは太陽の100倍程度の恒星であるが、質量に比較し異常に大きいので超新星爆発の危険が高いと予想され、月の裏側にある観測基地で監視を続けていたのである。
超新星爆発をしたとなると、数年以内に地球の空には太陽が2個見えるほどの明るさになり、爆発後1000年後くらい(地球で爆発を観測してから900年後くらい)には衝撃波が地球を襲う事になると予想されていた。
100光年先からの衝撃波となると、宇宙線の来襲がまず第一に恐怖になるが、それとともに地球上の空気や海水が全て地球から引き剥がされて宇宙のかなたに吹き飛ばされてしまうと予想されていた。
勿論、動物、植物その他生物のほとんどは絶滅してしまい、なをかつその痕跡すら残らないことになる。
地球版「月」の誕生である。
勿論。地球の周りをまわっていた衛星も全部宇宙のかなたへ吹き飛ばされてしまう。
地上の固定して設置してある建造物も、100年以上続く超新星爆発の衝撃波にさらされ、全部、破壊されてしまう。
常に動いて地球を盾にして衝撃波から身を隠すことができるものしか、存在できなくなる。

 従って生き残れるのは機械人間くらいである、動力が持つか、地下深く隠れるかすれば、であるが。
地球は機械惑星となり、水や空気などは真空の中で作り出すしかなくなり、空気を大量に消費する内燃機関や火力発電、あるいは風や海の存在を前提にするような発電機構などは完全に消滅してしまう。
動力は太陽光発電か原子力発電くらいになる。
しかし、太陽光発電は空気が無くなり太陽風の強さが強まり、寿命が極端に縮まるとともに、超新星爆発による宇宙線が大量に吹き付けることから、少なくとも100年以上は太陽発電パネルはすぐに破壊されてしまう事になる。

現在製造中の生体脳を持った機械人間は現在のままの設計でも半年はかかる。
開発は4年かかった。
仮に並行して製造するにしても、物的、人的資源からして6つのラインが限度であると考えられていた。
つまり1カ月に1体である。

 衝撃波が十分に弱まる位置、あるいは安全に退避できる惑星の陰に隠れる場所を探すまでには、少なくとも800年以上の宇宙旅行が必要であると考えられていた。
超新星爆発から既に100年経っており残された期限は100年。
それまでに作れる機械人間は1000体程度である。
また、ロケット製造もあり、それらを地球上で行っていたのでは、人類に戦争が起こってしまいかねない。
地球からは見えない、月の裏側にロケットの製造工場とともに人造人間、及び冷凍保存脳を集結させておくことになる。

 待避先としては、かねてより月の裏側で観測を続けていて、恒星Zとは対極の方向にあり、1000光年ほど離れたX座のイラク星が太陽系とよく似た環境で地球環境とよく似た大きさである事が分かっていた。
生まれてから50億年ほどたっていると思われるが、どのような大気構成か、生物の有無は分からない。
その為にも人造人間に「武器」は装着しておく必要があると考えられた。

 

2009年7月9日木曜日

8

 ここで何が行われているのだろうか。
人類が長い宇宙旅行をする時の最大の問題は人間の生命維持システムである。
冷凍保存も考えられたが、途中の旅行が危険すぎること、活動している間は肉体が老化することは避けられない。
そこで、神経細胞だけを生命維持装置で生き続けさせる方法の研究がおこなわれていた。
つまり、脳を取り出し、その脳を生命維持装置で生かし続け、体に相当するところは人工とすれば、ある意味、生命活動を行ったまま、長い宇宙旅行を安全に行う事が出来ると考えられたのである。
 
肉体との接点は脊髄を代用することで可能であるが、脳そのものの中の繋がりは、外部からはどうしようもない。
つまり、考える、感情を持つ、空想する、記憶する、等々の脳の内部活動については、生体脳のコントロールは不可能である。

そこで脊髄や直接に肉体に接続している神経とのコミュニケーションをとるためのホワイトBOXを作り、そのホワイトBOXとコンピューターとの会話の中で肉体のコントロール機能を取り出して機械の体をコントロールさせる仕組みの感性を目指していた。
思考や感情、計算、記憶などの脳の内部機能は、それらの機械部分との会話を通してコントロールするという思想である。
機械部品のエネルギー源は超小型原子炉とし、2台をスワップ使用する仕組みとした。
原子炉は単なる熱源であるから、蒸気を循環させジェネレーターを回すことで電気を得る。
(高熱でイオンの流れを作り、それを動力源とする機構はいまだ開発途上であった)

まず最初はいきなり機械部品に接続するのではなく、ホワイトBOXを介してコンピューターに接続、機械の動作をシミュレートすることで信号を解析する作業が行われていた。
モニター室の4台のモニターは、そのシミュレーションの模様を映し出していたのである。
うち1台は言語を通しての脳との会話でシミュレーションの検証も同時に行っていた。
 

7

 中の一人がモニター席を出て壁際のエレベーターで地下へ降りて行った。
地下20mに到着し部屋に入ると、そこからさらに別のエレベーターで地下50mにある空間に降り立った。
そこには幾つかのカプセルが並んでいた。
冷凍保存された人体のカプセルであった。

その内の一つの前に立って、「神さん、いよいよ接続試験が始まるよ」
カプセルの前には氏名盤が貼り付けられていた。
日本語表記で「神 二郎(じん じろう)」
英語表記で(ローマ字表記ではなく)”Zin Zilloa”

そのカプセルの中には、同じように冷凍保存された一人の人間が保存されていた。
しかし、頭蓋骨の中は空洞であった。

しばらくじっとしていた彼は、やがて元のモニター室へ戻っていった。

モニター室の半球カプセルの中には神博士の脳が循環液に浸されて安置されていた。
カプセルの底には脊髄に当たる位置に接点があり、いくつもの神経が繋がれていた。
その接点とカプセルの外側の接点とが結合していた。
外側の接点には長いリード線が延びており、その先には四角いホワイトBOXに繋がれていた。

2009年6月26日金曜日

6

 筑波にある研究施設のA棟。
中央のドーム状の研究棟から10m程離れて1m程の塀が取り囲んでいる。
塀には切れ目や出入口らしいものが見えない。
また中央のドームも出入り口のようなものは見えなかった。

 ここはA棟の内部、中央部である。
10m四方程の空間の中央に直径1m程の濃緑色のガラスの半円球ドームが1.5m程の高さの台座に乗っていた。
それを取り囲むようにして円形の操作卓があり、その内側にドームに背を向ける形で5人の研究員が座っていた。
四方の壁面にはそれぞれ100inch程のモニターが埋め込まれていた。

壁面のモニターには、1面が建物の周辺を映しだし、1面が建物の内部を映しだし、1面は中央のドームとのインターフェースを映しだし、1面は中央ドームとの会話の状況が映し出されていた。
地上の建物の下、地下では巨大なロボットが建造中であり、地上に出ているドームはその頭部の一部であった。
各モニターはその建造中の部分と半円球ドームの中との接続工事中の状況を映し出している物だった。

 

2009年6月24日水曜日

4E ( 2030: A time Odyssey to JAPAN )

The technology which copies DNA structure prospered which having solved structure.
In a certain research team, it was going to reproduce artificial DNA by the minerals substance.
The purpose of this is making a strong living thing to environment, such as temperature, or in a water, or gravity.
Needless to say, it is a "future type robot" as a "living thing" here.

When the robot of the range of survival environment generated with metal will be larger than the man currently generated from the protein cell.
Furthermore, when it was rare to be damaged, it was thought that the life itself should become loong long long all the time.
Since the duplicate can be made made, it was thought that a phoenix tradition was realizable.

Other research tends to realize the function of DNA itself by the computer program.
It was carried out in two approaches.
One is the duplicate of a function by software.
Another is the duplicate of a function by logic mathematics.

The duplicate of the function by software is considered and is realization of the machine to increase.
It is the story of making the machine man by whom the living thing of the machine planet of that direction of the universe built far into the head the artificial satellite the "Voyager" which the U.S. released to space search once from a movie called Star Trek, and returning to the earth.
It is the research which is going to realize this machine human being.

If it is a machine, it is hard to be influenced of gravity also in a vacuous environment, and air is unnecessary and the advance to the universe is easy for it.
The duplicate of the function by logic mathematics is the stage of the logic design itself of a computer, and it is going to make DNA.
A structure design can be performed now in a field called mathematics in man's generation.
Widely, in man and a field called "mathematics in generation of a living" , a structure design can be placed and it comes to wither.

The new applied mathematics field "life study" was born.
Since a logic element is replaced in an electronic circuit, it enables union with a computer and a generating multiplication type robot.

3E ( 2030: A time Odyssey to JAPAN )

The means of transportation was changing.
It had been no longer the main means of transportation which make oil-engine the source of power.
Application of the nano technology was carried out at all the fields of industry.
The nuclear reactor was miniaturized extremely and which had become for 5m around for faactory usage, 1m around the home usage.
The 50cm around reactor had also appeared and this was used as an object for individual transport means.

Electric power is provided at the individual nuclear reactor in each home, a building, or a factory unit.
And the power line and the gas stand had disappeared from the town.

The airplane had also become a turbo-prop with a micro nuclear reactor.
The noise or runaway problem were mitigated by this.
Also on th sea, the nuclear ship was general.

It became unnecessary to construction a electric-power line to secure an evacuation area.
The water-pipeline was unnecessary by the molecule move means.

By small nuclear reactor power, a construction machine or the engineering-works machine of refueling are unnecessary.
There was no such a transportation to conveying a material.
Instead, ionized transportation which irradiates ion particle the destination was completed by reflecting into satellites.

Moreover, "refinement" process melted at high temperature became unnecessary with this ionization technology.
And the technology was completed such as manufacture method of making only the ion of the target substance adsorbing from the ionized.

There was no necessity of carrying an ore or refining.
Ionize an ore directly in the place of origin, and can make only the target metal ion into an ion beam, and it can be made to reflect in a satellite, and can transport to a processing plant directly.
Manufacture of an alloy also came to be able to do what has the thing uniform per molecule which was influenced at gravity or the difference of temperature and was not mixed uniformly with this ionization technology.

2009年6月22日月曜日

5

 それらを総合して、形成されている知識、記憶、感性、人格、才能などを一つはコピーする技術開発、一つは内容をつくりかえる技術開発も行われていた。
生殖によらないでコピーを作ることができる技術の完成である。
また、環境に著しく強い人造人間を作る技術である。
さらに、損壊されても自分自身で元の形に自動再生する人間である。
加えて、自由に変形可能な人間である。
 これらの技術は地球上での人間の存在を、地球のどんな環境変化にも生き延びていける事を目的にしている。
同時に、宇宙への進出を行うための有効な手段と考えられていた。
食料を必要としない、個体数を意志を持って調節できる、知識や経験を永遠に受け継いでいける、空間に合わせて変形できる人間の誕生を目指していた。
 そして、その技術の完成の方向性や方法論の目処がようやく立ってきたのである。分子での遠隔地への移送は解決したが、残っている最大の課題は個体の移動であった。
いったん分子レベルにイオン化した後、いろいろな分子の集合体を元の個体に復元する方法論が見つかっていなかった。
月面基地への水や原材料の輸送はイオンビーム照射により、殆どコストをかけないで移動するようにはなっていたが、個体の転送が技術的に残っている課題であった。

しかしその課題が残っているものの、開発関係者は一様に「宇宙への旅」の実現に向かってわくわくしていた。



開発関係者は「宇宙への旅」の実現に向かってわくわくしていた。

2009年6月21日日曜日

2E ( 2030: A time Odyssey to JAPAN )

 Although research of gene therapy was progressing to the practical use level at these days, still using it for general medical treatment in the governmental Ethics Committee was forbidden.
It is because old-man population increases too much and a social policy stops realizing.
It is become impossible to planning of a social policy which the whole people satisfy, and enforcement become impossible.

 On the other hand, the cancer medical treatment by radiation was progressing considerably.
Till the 2000s, the beam of the radiation to irradiate was not able to be extracted thinly.
Therefore, it was the medical treatment method which applies radiation from one direction.
This had given the serious damage to the patient's body of the course of radiation to irradiate.
It was accompanied by the big sacrifice for the patient who undergoes radiotherapy.

he technology of shining only a cancer cell in the living body was established.
Thereby, radiotherapy had become the method of irradiating radiation, looking at the shining cancer cell into which a patient's inside of the body.
And,these days, the beam of irradiation radiation can be freely changed now by width of 0.1mm - 10cm.
Simultaneously, an irradiation angle, and also leaning freely in the range of 90degree front and rear, right and left, an angle being already and also shaking it at speed and an irradiation mouth can also be moved now.
Furthermore, an irradiation machine also becomes capsule-like and no less than 100 pieces came to have an irradiation mouth.
Thereby, the irradiation method in radiotherapy had changed to the method of irradiating a weak beam from ten or more irradiation mouths simultaneously so that an intersection might be connected to a target.
Medical treatment which discharges a beam from two or more irradiation mouths was also performed pursuing the wake behind the sailing cancer cell in blood etc.
The medical treatment method which irradiates radiation was established checking that a cancer cell is destroyed looking at a cancer cell on real time.
In addition, development of the medicine which is hidden in a cancer cell and self-blasts was also completed, and the medical treatment by the surgical operation had disappeared about cancer medical treatment.

Cell culture technology had evolved.
First, the finest possible cell of pancreas is extracted from a patient.
After proliferating it after treating this into a normal cell by DNA medical treatment, and making it the perfect pancreas,then replaced with his pancreas was completed.
It had become the illness which recovers completely.

 Also in kidney hemodialysis, medical treatment technology was progressing innovatively.
One time, with nano technology, the Chuukuuit filter  of 10 microns in diameter and  the semipermeable membranehalf of 10 microns in thickness, it can substitute now for the dialysis function of the kidney nearly completely
Moreover, the carried type had completed with an around 10cm thickness of approximately 5cm thickness the size.
Furthermore, the dialyzer had also the structure which the patient itself can change for a new thing easily.
Thereby, the patient of the necessity for going to hospital regularly is lost, and just needed to come to the hospital once a every month to be checked for health condition.
 And however, living organz or body cultivation technology progresses, such a medical treatment technology replaced with his kidney was completedand as that takes out a kidney cell from a patient and change to a normal cell with DNA technology,cultivating,then replace with his kidney.
It had become the illness from which kidney disease also recovers completely.

Cardiopathy had stopped needing the transplant from others' living body.
The cell extracted from the patient as well as the kidney was cultivated, and the medical treatment technology was established such as replacing with a certain heart from a patient's origin.
About the those medical treatment technology of the illness about internal organs, the accident, etc., patient recovers completely.

However,the gene therapy about a telomere was forbidden.
There is a problem of the increase in population.

2030: A Time Odyssey to JAPAN

2030: A Time Odyssey to JAPAN

Twenty Years after in JAPAN, Various problems which arise by national aging were being solved, for reasons of many problems generated they were over 1 million population of post-baby boomers'.
It's Because it became the age when they exceded 80 years old at once and the number was reduced quickly.
The problem still were solved completly because of th number of 600,000 to 800,000 of 1 year-old population of 40 to 60 years old .
The 1 years-old age population before 40 years old were approximately 500,000 people almost equally.
It was thought to take for 20 or more years until the population pyramid become completely settled in the cylinder form.
At last, a social policy has also come to be formed on the assumption that it.
A bureaucrat began to form the policy made into the obelisk type population pyramid premise which, from 0 years old to 75 years old, on the assumption that 500,000 people's equality, and the society which becomes the population pyramid composition in which it decreases to about 10,000 people almost linearly from 75 years old to 85 years old.
Although it was still 100 million people, as for population, the social policy in 80 million people society began to be formed those days.

 First, DNA registration is performed at the time of birth, and every citizen is managed with his identification number.
The identification confirmation was performed by both its iris information and the brain-waves information registered beforehand.
The verification was done every 5 years.
Access to ID information or DNA information had become the structure made only under special conditions.

The social policy was planned whith classification of national age into eight stages.
0 - 1 years old is a suckling term, 2 - 6 years old is a infancy term, 7 - 10 years old is a schoolboy term, 18-50 years old is a adult term, 51 - 64 years old is a old-man term, over 65 years old ia a retirement term.

Their was abnormalities at rhe sperm approximately 80% of a male, no less than 20% who has  quite blunt motion sperm.
Moreover, abnormalities existed on Y-gene of dna of the sperm of the owner of an unusual sperm.
The establishment that they bear a malformed baby was very high.
For the reason, the government recommended that the male of the owner of an unusual sperm underwent sterilization which were to be able to undergo sterilization for free.
So, it was general that almost all adults use Sperm BANK and Ovum BANK.
As for those to Sperm BANK who register, DNA inspection of his sperm is conducted.
When it passes, it is automatically registered into ID information that he is a registrant to Sperm BANK.

The case of ovum BANK registration is same.
It is the reason of which eliminates the danger of near relation mating.
Moreover, when he desired an unusual sperm holder, it can collect normal sperms and could also keep them in Sperm BANK.
This preservation sperm is used when husband and wife dislike using others' sperm.

However, as for the holder of possible normal sperms, the actual condition was about 50% of the whole male.

2009年6月19日金曜日

4

 生体のDNA構造が分かった後、それを人為的に模倣する研究がおこなわれていた。
ある研究チームは、無機質物質による人工DNAの複製作りだすことを目指していた。
これの目的は温度などの環境に対して強い生物を作りだすことである。
あるいは重力に影響されることの少ない生物を作りだすことでである。
ここでいう「生物」とは言うまでもなく「未来型人造人間」である。
タンパク質細胞から生成されている人間より、金属で生成される人造人間の方が、生存環境の範囲が広いであろうと想像できる。
さらに傷つけられることが少なければ、寿命そのものもずっと長くなるはずであると、考えられた。
複製を作ることができることから、不死鳥伝説を実現できると考えられていた。
ターミネーターという映画に出てくる液体金属人間を実現できると考えられていた。
液体金属人間は、科学的アプローチにより実現可能な技術である。

 別の研究ではDNAの機能そのものをコンピュータープログラムで実現しようとするものである。
2つのアプローチで行われていた。
一つはソフトウェアによる、機能の複製である。
もう一つは論理数学による、機能の複製である。
 ソフトウェアによる機能の複製は、考え、増殖する機械の実現である。
スタートレックという映画では、米国がかつて宇宙探索に放った「ボイジャー」という人工衛星を、はるか宇宙のかなたの機械惑星の生物が、頭に組み込んだ機械人間を作って地球に戻すというストーリーである。
この機械人間を実現しようとする研究である。
機械であれば、空気が不要で真空の環境でも、重力の影響を受けにくく、温度への適応範囲も広く、複製そのものも簡単で、宇宙への進出が容易である。
 論理数学による機能の複製とは、コンピューターの論理設計そのものの段階で、DNAを作りだそうとするものである。
人間、広く生物の生成が数学という分野で構造設計が行えるようになるものである。
「生命学」という新しい応用数学分野が誕生していた。
論理素子は電子回路で置き換えられるものであるから、コンピューターと発生増殖型人造人間との合体を可能にするものである。

 

3

 交通手段については、大きく変化していた。
内燃機関を動力とするものは殆ど姿を消していた。
ナノ技術により原子炉が大幅に小型化され、据え置き型で1m四方、携帯型で40cm四方の蒸気タービン型が実用化されていた。
電力は各家庭、ビルや工場単位での個別原子炉で賄うようになっていた。
移動体も超小型原子炉を動力とするようになり、町からは送電線やガススタンドが消えていた。
 航空機もほとんどが超小型原子炉によるターボプロップになっていた。
このことで騒音問題が軽減され、また滑走路の長さの問題も解消されていた。
船は、これも原子力船が一般的になっていた。
 災害時復旧も、電力の確保は小型原子炉を設置することにより、どんな災害地でも電気を利用した機能はすぐに回復できるようになった。
建機や重機なども小型原子炉により燃料補給の必要なく作業が続けられるようになっていた。
 原材料の輸送は、鉱石を移送することは無くなり、産地で鉱石ごと蒸発させ、その中から目的の鉱物のイオンをビームとして宇宙の衛星に反射させて、目的地にイオン粒子線を照射する技術が完成していた。
また、このイオン化技術により高温で溶かす「製錬」工程が無くなり、イオン化した原石から目的の物質のイオンのみを吸着させる製造方法が完成していた。
このことで、鉄でもアルミでも貴金属でも純度100%のものが鉱石を運搬する作業を必要とせずに、かつ精錬工程も不要になり、世界の何処へでもほとんど瞬時に必要とする工場に直接照射できるようになった。
このイオン化技術により、合金の製造も重力や温度差に影響されて均一に混ざらなかったものが、分子単位で均一なものができるようになった。あるいは一つの塊の中の合金の状態を連続して変化させるような加工もできるようになっていた。

2009年6月18日木曜日

2

 この頃には遺伝子治療の研究が実用レベルまで進んでいたが、まだ政府の倫理委員会で一般の医療に使用することは禁止されていた。
老人人口が増えすぎて、社会政策が成り立たなくなるからである。
 一方、放射線によるがん治療はかなり進歩していた。
2000年代までは1方向から放射線を当てるため、その経路の細胞に大きなダメージを与えており、それが治療の障害となっていた。
2030年代は、患者を生体のまま、ガン細胞を光らせる医療技術が確立していた。
そして、その光る点に向かって患者の周囲20〜50方向から、丁度交点がその光るガン細胞になるように弱い放射線を当てる医療技術が完成していた。
また、この交点も効果を見ながら移動させることも可能で、血流に紛れたガン細胞を追いかけながら照射する技術も確立されていた。
その他、ガン細胞の中に潜り込んで自爆する薬剤の開発も完成しており、ガン治療については外科手術による治療は姿を消していた。
 糖尿病治療も、脳死判定に抵触しない、死体からの膵臓移植が一時流行し、糖尿病患者数は激減した。
糖尿病は簡単に治癒する病気になっていた。
しかし、細胞培養技術が進化し、患者のすい臓細胞抽出、DNA治療により正常な状態にした後、これを増殖させ、患者本人の膵臓と入れ替える治療技術が完成していた。
糖尿病もまた、完全に治癒する病気になっていた。
 腎臓人工透析も、一時、透析機械のコンパクト化、高性能化が進み、ナノ技術によりフィルターも直径10ミクロン程度の中空糸の完成や厚さ10ミクロン程度の半透膜フィルターの完成により、10cm四方厚さ5cm程度の携帯型が完成していた。
これにより通院の必要はなく、1回/週程度、患者が自宅でフィルターを取り替えることで済むようになっていた。
しかしこれも、生体培養技術が進歩し、患者から腎臓細胞を取り出し、DNA技術により正常な細胞にした後、培養し患者本人の腎臓と入れ替える治療技術が完成していた。
腎臓病もまた、完全に治癒する病気になっていた。
 心臓については患者から採取した細胞を培養することにより心臓を発生させ、移植する技術が完成していた。
これらにより、発生時に異常/奇形を持って生まれることは殆どなくなり、また人生の途中で病気になっても、完全に元の健康体に回復する医療技術が確立されていた。
 しかしテロメアについては人口増加の問題があり、DNA治療は禁止されていた。

 

2030年 日本への旅

 2030年、日本への旅
20年後の日本、1歳年齢の人口が100万人を超えていた団塊の世代は80歳を超え、老齢人口の課題が解消されつつあった。
それでも40歳以降60歳の団塊直前までは60〜80万人おり、人口ピラミッドは僅かに逆円錐形を示しており、老人問題がようやく解決の方向へ向きだした頃である。
0歳から40歳までほぼ均等に1歳年齢人口が男女共に50万人程度を維持するようになっていた。
人口ピラミッドが完全に円筒形に収まるまでは、あと20年程度かかると思われていた。
 社会政策もようやくそれを前提にして立てられるようになってきた。
0歳から75歳までは1歳年齢人口が50万人の均等、75歳から85歳までがほぼ直線的に1万人程度まで減少する人口ピラミッド構成となる社会を前提に政策が動き出したのである。
人口は当時まだ1億人であるが、8000万人社会での社会政策が立てられだした。
 まず、誕生時にDNA登録が行われ、国民1人1人に付されたID番号とともに管理されるようになっていた。
そのIDは虹彩と脳波によって本人確認が行われる仕組みが、一般に普及していた。
特別な空間への出入りチェックや資格認識などに広く用いられていた。
 もちろん、本人のID情報やDNA情報は一般にはアクセスできない様にロックされている。
一般にはあくまでも本人確認の用にしか使えない仕組みになっていた。

 社会制度は、0歳〜1歳を乳児期、2歳〜6歳を幼児期、7歳〜10歳を学童前期、11歳〜15歳を学童中期、16〜17歳を学童後期、18〜50歳を青年期、51歳〜64歳を中年期、65以降を老人期と分類し、社会政策を実施していた。
男性の80%については精子に異常が見られ、それらの男性の精子の80%程度は奇形精子、20%もかなり動きが鈍い状態となっている様子が見られるようになっていた。
健康な「精子」を作りだしている青年期男性は、人口の20%程度となっていた。
 また、Y染色体もそれら奇形精子では異常が見られ、妊娠するには奇形の危険性が高くなっていた。
その為、異常精子の持ち主の男性は不妊手術をすることが政府から推奨され、無料で手術を受けられることになっていた。
それと引き換えに精子BANK、卵子BANKの利用が一般的になっていた。
精子BANKへ登録する場合は、本人の精子検査と同時に、登録機関により、本人確認システムでDNA情報が確認され、かつ精子BANK登録者であることが同時に登録されることになっていた。
卵子BANK登録の場合も同様である。
これにより近親交配の危険を排除する仕組みとなっていた。
 また、異常精子保有者も、望めば本人の僅かに残っている正常な精子を集めて精子BANKに保管することが出来るようになっていた。
これは婚姻関係にあるときに、他人の精子を使用することを嫌う場合に使用される。
しかし、これができるだけの僅かでも正常な精子の保有者は、男性全体の50%程度しかいないのが実情であった。