2009年6月18日木曜日

2030年 日本への旅

 2030年、日本への旅
20年後の日本、1歳年齢の人口が100万人を超えていた団塊の世代は80歳を超え、老齢人口の課題が解消されつつあった。
それでも40歳以降60歳の団塊直前までは60〜80万人おり、人口ピラミッドは僅かに逆円錐形を示しており、老人問題がようやく解決の方向へ向きだした頃である。
0歳から40歳までほぼ均等に1歳年齢人口が男女共に50万人程度を維持するようになっていた。
人口ピラミッドが完全に円筒形に収まるまでは、あと20年程度かかると思われていた。
 社会政策もようやくそれを前提にして立てられるようになってきた。
0歳から75歳までは1歳年齢人口が50万人の均等、75歳から85歳までがほぼ直線的に1万人程度まで減少する人口ピラミッド構成となる社会を前提に政策が動き出したのである。
人口は当時まだ1億人であるが、8000万人社会での社会政策が立てられだした。
 まず、誕生時にDNA登録が行われ、国民1人1人に付されたID番号とともに管理されるようになっていた。
そのIDは虹彩と脳波によって本人確認が行われる仕組みが、一般に普及していた。
特別な空間への出入りチェックや資格認識などに広く用いられていた。
 もちろん、本人のID情報やDNA情報は一般にはアクセスできない様にロックされている。
一般にはあくまでも本人確認の用にしか使えない仕組みになっていた。

 社会制度は、0歳〜1歳を乳児期、2歳〜6歳を幼児期、7歳〜10歳を学童前期、11歳〜15歳を学童中期、16〜17歳を学童後期、18〜50歳を青年期、51歳〜64歳を中年期、65以降を老人期と分類し、社会政策を実施していた。
男性の80%については精子に異常が見られ、それらの男性の精子の80%程度は奇形精子、20%もかなり動きが鈍い状態となっている様子が見られるようになっていた。
健康な「精子」を作りだしている青年期男性は、人口の20%程度となっていた。
 また、Y染色体もそれら奇形精子では異常が見られ、妊娠するには奇形の危険性が高くなっていた。
その為、異常精子の持ち主の男性は不妊手術をすることが政府から推奨され、無料で手術を受けられることになっていた。
それと引き換えに精子BANK、卵子BANKの利用が一般的になっていた。
精子BANKへ登録する場合は、本人の精子検査と同時に、登録機関により、本人確認システムでDNA情報が確認され、かつ精子BANK登録者であることが同時に登録されることになっていた。
卵子BANK登録の場合も同様である。
これにより近親交配の危険を排除する仕組みとなっていた。
 また、異常精子保有者も、望めば本人の僅かに残っている正常な精子を集めて精子BANKに保管することが出来るようになっていた。
これは婚姻関係にあるときに、他人の精子を使用することを嫌う場合に使用される。
しかし、これができるだけの僅かでも正常な精子の保有者は、男性全体の50%程度しかいないのが実情であった。

 

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