究極には有性生殖による細胞分裂によらない分離増殖がいいのであろうが、過渡的段階として卵で出産するのも、よい。
その時には、ブロイラーの如く無性生殖が行われ、ブロイラーと違って卵が雛に孵るという、遺伝子操作もよい。
男性はいらなくなってしまう。
西暦2200年頃の地上はこんな風になっているかもしれない。
20世紀、地上の至る所に人間が蔓延り、その総人口は70億から80億人と言われていた。
人間の次に多い動物は、人間に飼われている牛で、総数は約1億頭と言われていた。
人間は「道具を使う」という点で地球上の最強の動物である。
明らかに地球の動物の歴史で、絶滅直前の種と同じ状況、経過をたどっていた。
2150年のある日、人間の女性が「卵」を産んだ。
そのニュースは世界中を飛び回り、その女性は一躍、世界でもっとも有名、世界で最も重要な人と呼ばれるようになった。
ところが、1年もたたずして卵を産む女性が次々と現れ、やがて20年もたたずに、殆どの女性は卵を産むようになってしまった。
しかも卵から孵化する赤ん坊は何れも全て女性ばかりであった。
ある意味、これは人類にとって好都合と思われた。
というのは、西暦2010年を境にして先進各国の男性のY染色体の劣化が著しく、男性はかろうじて肉体的奇形を発現せずにいるような有様であった。
加えて男性の精子も、特に先進国では2020年ころには80%の男性で妊娠させることが困難な奇形や弱わ弱わしい状態、また全体の50%は精子としての機能が全く持たない、精子を持たない射精しかできない男性となっていたからである。
先進各国では社会制度を変え、精子BANK、卵子BANK庁の設立と、出産時の全ての国民のDNA登録、及び頭蓋骨の内側にICチップをはめ込む手術の義務化によって、かろうじて人類社会を維持している状態であった。
先進各国と後発国との間ではその為の軋轢も生まれていた。
そこで女性が卵を産むようになり、しかも孵化した人間が全て女性であることから、まず考えられたのが無性生殖という事と、孵化した女性の人間をどうやって男性化するかという事だった。

0 件のコメント:
コメントを投稿