2009年8月7日金曜日

卵−4

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駐車場から、見覚えのあるところだと思い、建物の上の方を見上げると「札幌 立病院」という文字が見えた。
「市」がないね、と思った。
ポケットを探り財布と小銭入れがある事を確かめ、駐車場から病院内に入る。
とりあえず売店でおにぎりを買って食べてから、家に帰ろうと思った。
入口をはいってすぐ右の通路を10m程行った右側に売店はいつもの通りあった。
そこで100円の焼きたらこと梅のおにぎりを1個づつ,80円の250ml袋入りレモン飲料を買った。
店員の女性がお金を受け取る時に、私の股間をじっと見つめて、「随分小さそうね」と言った。

何!、、、人の股間を見つめて「小さそうね」とは何事だ!  とびっくり、同時に腹が立ってきた。
ムッとしつつ店員を無視、売店横の通路、窓際に3個並んだテーブル席には誰もいなかったので、一番手前の席に腰掛けて食事をとった。
「確かに小さいよ、忘年会で伊東へ行った時の大浴場でみた、斎藤の奴に比べると、半分程しかなかったものなー。」
「あいつのはでかかったなー、自慢げにぶらぶら揺らしながら浴場の中を歩き回っていやがって。」
「でもね、他人に向かって何もそこまで言わなくても、、、、」
それでも妻は毎晩、「ステキだったわ」と言ってくれてるし、、、、「あ!  あの店員の胸の名札、「斎藤」だった。」
「チクショー、クレームの投書をしてやる。」
食べ終わると、ゴミはテーブル席の横に置いてある分別ゴミBOXに入れた、紳士である事を自らと神様に見せるために。

売店の横を通り、待合室を横切って、一番奥の通路を左折、すぐ左側の壁のところへ行った。
そこには病院のコンセプトが大きく張り出してあり、市民への由緒正しい健康の秘訣が張りだされてあり、並んでクレームの内容と病院の対処が「情報開示」のタイトルでずらりと、10個位掲げられている。
、、、はずだが、、、、、無い!
あるのは、、、、「卵の正しい産み方」?    「男の正しい飼育の仕方」?     「用済み男の正しい分別廃棄の仕方」?   、、、、何だ!!!
後ろのインターネット検索用パソコンの並んでいるテーブルを見ると、、、、あった、クレーム受付BOXが。
 そこへ近寄ってみると、使用説明があった。
1. 受診カードを挿入せよ。
2. 指定パソコンから内容を入力せよ。
3、 受診カードを取り出せ。

とあった。
そこで財布から病院の受診カードを差し込んだ。
横の1台のパソコンの電源が入ったようで、画面に自分の氏名が表示され、暗証番号の入力を求めていた。
暗証番号を入力すると、「あなたは未だ受付を済ませていません。先に受付を済ませなさい」と表示された。
なんだか偉そうなパソコンだなーと思いつつ、病院出入口のすぐ横にある受診受付機の所まで戻り、受付を行う。

受付機の画面にメッセージが表示された。
いつもの、内科・XX医師 予約時間YYになります、というメッセージとはちょっと違うようだ。
「あなたは190年間、サボっていた。よって、「どうでもいい科・5番」にすぐに行きなさい」

なに?  190年間サボっていただと?  どうでもいい科?  「行きなさい」、だと?   
そこで改めて周りを見渡してみると、まず、病院の中に殆ど男の姿が見えない。
「殆ど」というのは、病院の前にはガードマンが5人程いたな、、、あれはみんな男、、、、老人ばかりだ。
ずらりと並んだタクシーの運転手は、女性らしきのも半分くらいはいたが、残りは定番の男の老人ばかりだった。

「診療科目」の掲示板を見ると、「どうでもいい科」と「どうでもよくない科」の2つしかない。
え?  「診療科目」だよ。
内科とか外科とか、胃腸科とか、眼科とか、、、何にもないじゃないか。
「診療科目」、「診療科目」、「診療科目」、、、、、どこを見渡しても、、、、無い!

さっきは気がつかなかったが、待合室奥の天井から下がっている行く先表示板によると、2階のエレベーターよりの通路に「どうでもいい科」があった。

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